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特定事業用宅地等の事業承継要件など

━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2016/07/27(第240号)━━
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皆様、おはようございます。
資産税チームの利根川裕行です。

 先月、国税庁から、平成27年度の贈与税の確定申告状況について
 統計データが発表されました。

 平成27年度中に、贈与税の申告書を提出した人は53万9千人で、前
 年比3.7%の増加でした。

 そのうち、納税があった件数は38万3千人で、前年比4.6%の増加
 です。
 
 申告納税額は前年比▲14.3%ではありますが、申告件数と納税件
 数の増加が意味していることは、生前贈与対策に関心が高いとい
 う結果を表しているのだと思います。

 申告件数と納税件数は、年々増加傾向にありますが、正しい生前
 贈与対策を実行していきたいものです。

では、本日の「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

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■□ 特定事業用宅地等の事業承継要件など
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●今回は、被相続人が事業を行っていた宅地等(事業用宅地等)を
 受けるための要件、

 および、相続した人が、申告期限までに、転業または廃業をして
 しまったた場合の取扱いを、確認していきたいと思います。

●事業用宅地等については、小規模宅地等の評価減(400m2まで80%
 評価減)を受けることができます。

 かなり大きな評価減ですね。

 ただし、そのためには、一定の要件があります。

●主な要件は下記の通りです。、

 ・相続開始時まで、被相続人等の事業(不動産貸付業等を除く)
  の用に供されていた宅地等であること

 ・相続等により、その宅地等を取得した親族が、その事業を引き
  継ぐこと【事業承継要件】

 ・相続税の申告期限まで、引き続きその宅地等を有し、その親族
  が事業を継続していること【所有継続要件・事業継続要件】

●被相続人が生前行っていた事業について、引き継いだ相続人等の
 考えにより、違う事業展開を考えるケースはよくあることだと思
 います。

 従前と違う事業形態を考える場合、相続税の申告期限後(10カ月
 後以降)に新たな展開をするのであれば問題はありません。

 しかし、申告期限前に、新たな展開をするのであれば、注意が必
 要です。

●たとえば、被相続人が生前、所有している宅地等で、酒類と日用
 雑貨品の販売業を営んでいた場合。

 相続により、その宅地等を取得し、事業を引き継いだ人が、飲食
 業に変更するとどうなるでしょうか?

 被相続人の販売業を、引き続き行っていることにはなりませんの
 で、【事業承継要件】を満たしていません。

 よって、小規模宅地等の評価減の適用を、受けられないことにな
 ってしまいます。

●また、相続を機に、建物を改修し、コンビニエンスストア形態に
 変更する場合はどうでしょうか?

 この場合、取り扱う商品は従来と同じものに加え、食品等の扱い
 が増えることが想定されます。

 一部を転業したと考えられますが、事業形態はそのまま承継して
 いることに変わりがありません。

 よって、被相続人の事業を引き継ぎ、引き続き当該事業を営んで
 いることになりますので、小規模宅地等の評価減は可能です。

●なお、一部の転業が不動産貸付業の場合は、その不動産貸付業に
 係る部分については、小規模宅地等の評価減は受けられません。

●次に、一部を廃業する場合を考えてみたいと思います。

 酒類の販売に力を入れることにし、日用雑貨品の販売を取りやめ
 る場合などです。

 お店の売場面積を縮小し、酒類の販売のみを行う場合、廃業した
 部分に相当する宅地等については、小規模宅地等の評価減が受け
 られません。

●この場合、従来の売場面積は変えずに、その分酒類の取扱い品目
 を多くするなどのケースはどうでしょうか?

 一部廃業ではありますが、敷地全体は、従前の酒類の販売のため
 に使用されているので、事業承継は行われていると考えられます。

 よって、小規模宅地等の評価減を行うことは可能です。

●相続税の申告期限後(10カ月後以降)に、転業または廃業等を行
 えば、小規模宅地等の評価減については影響はありません。

 土地の評価が、80%評価減できるかどうかは、かなり大きいです
 ので、十分注意する必要がありますね。

 申告期限前に、やむを得ず、転業等の必要がある場合は、事前に
 専門家にご相談されることをお奨めいたします。

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<編集後記>

 先週金曜日から、「ポケモンGO」の話題でもちきりですね。週
 末は、至る所にプレイヤーらしき人がいました。ちょっとした事
 故が各地で起きているようなので気を付けたいものです。

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