HOME > メルマガ 実践!相続税対策 > 贈与税の配偶者控除~店舗兼住宅とその敷地の贈与~

贈与税の配偶者控除~店舗兼住宅とその敷地の贈与~

━━━━━ 2019/04/17(第382号)━━

■実践!相続税対策

 知っているといないでは大違い!
 基本を理解し時間をかけて対策しよう

 by 東京メトロポリタン税理士法人
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『贈与税の配偶者控除~店舗兼住宅とその敷地の贈与~』

●おはようございます。税理士の利根川裕行です。

今回のテーマは、婚姻期間20年以上の配偶者に、居住用の不動産を
贈与する場合の2千万円控除についてです。

夫所有の居住用の不動産(建物および敷地)に、夫婦で住んでおり、
妻にその不動産の全部または一部を、贈与するケースです。

妻は、贈与を受けた後も引き続き、その居住用不動産に住み続ける
ことを前提としています。

●居住用の不動産のほとんどは、そのすべてを、生活するための住
まいとして使われていると思います。

その場合の贈与は、単純に贈与時点の相続税評価額から、最高2千
万円の配偶者控除が可能となります。

●その不動産の相続税評価額が、2千万円を超える場合は、持分の
一部を贈与することも考えられます。

贈与税がかからないようにするために、この配偶者控除額2千万円
に、110万円を加算した持分だけを贈与するケースです。

いずれにせよ、居住用の不動産のすべてが生活用の住まいの場合は、
贈与税の計算上、面倒なことはありません。

●ただ最近は、不動産の有効活用の観点から、店舗兼自宅等のケー
スが増加しているように思えます。

この場合の、贈与税の配偶者控除の対象となる贈与財産は、居住用
の不動産部分のみとなりますので、注意が必要です。

つまり、店舗部分の建物および敷地については、贈与税の配偶者控
除の対象とはならなない、ということです。

●贈与時の相続税評価額から控除できる配偶者控除額は、下記のう
ち、いずれか低い方の金額となります。

・2千万円
・その建物および敷地の相続税評価額×居住部分の割合

●下記の簡単な条件のもと、具体的に見ていきたいと思います。

・建物の延床面積 150m2(居住部分2/3、店舗部分1/3)
・敷地の面積 90m2(居住部分2/3、店舗部分1/3)

なお、敷地面積90m2の店舗部分と居住部分の分け方は、建物部分の
面積比により按分計算します。

・贈与時の建物とその敷地の相続税評価額の合計額 6千万円

●今回、贈与により妻に持分の1/2を贈与するとした場合、贈与税の
計算対象となる金額は下記のとおりです。

まず贈与税の配偶者控除の対象は、居住部分の2/3だけですので、

6千万円×2/3×1/2= 2千万円 が、贈与する居住部分の評価額と
なります。

贈与税の配偶者控除は、最高2千万円まで認められるので、贈与税
の配偶者控除額は2千万円となります。

●ただし、店舗部分は、贈与税の配偶者控除の対象とはなりません
ので、贈与税の課税対象となる金額は、次のとおりとなります。

6千万円×1/2-配偶者控除額2千万円 = 1千万円

●このように、店舗兼住宅を贈与する場合には、贈与税が発生する
可能性が高くなります。

どうしても生前に贈与しておきたい場合は、相続税の試算を行うと
ともに、相続時精算課税贈与を使うなどの検討も必要でしょう。

そもそも相続により移転すれば、小規模宅地特例を使うことができ
る場合もあり、税金的には有利なケースも当然あります。

●いずれにせよ、生前に、相続税シミュレーションや相続対策の必要
性の有無を確認しておいた方が安心ですね。

このような場合は、是非、弊社相続クラブの相続税簡易シミュレーシ
ョン(無料)などをご活用いただければと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

地元の市議会議員選挙が、今度の日曜日に行われます。最近は、選
挙カーを利用しての活動が少なくなり、代わりに、駅前での活動が
増えてきているように感じます。

休日に、選挙カーが通るたびに、騒音を聞かされているような不快
な思いをすることがなくなり、少しだけホッとしています。

電話でのお問い合わせは0120-924-666

メールでのご相談はこちら