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父名義の不動産を使用貸借して他人へ貸し付ける場合

2016.02.12 | 新着情報

Q 私の父が施設へ入所することとなりました。
  施設の費用は所得に応じて変動するようで、不動産賃貸業を営んでいる父
  の場合には思っていたよりも高額になる見込みです。

  そこで、賃貸物件の建物を私が引き継ぐことにより、父の収入を減らして
  施設費用を節約するとともに、私が引き継いだ家賃収入を父の施設費用に
  充てたいと考えています。

  引き継ぐといっても、私への贈与や譲渡(購入)では税金面や資金面での
  負担が生じるため、父名義のまま「使用貸借」ということで私の収入にす
  ることは可能でしょうか。

A ご質問では、お父様名義の建物を使用貸借して、ご質問者の収入とするこ
  とをご希望ですが、賃貸収入が生じている「建物の権利者(所有者)」は
  あくまでもお父様であるため、ご質問者の収入とすることはできません。

  入所される施設の費用は所得に応じて変動するとのことですが、もしご質
  問者の収入としたいのであれば、その建物をご質問者名義へと変える必要
  がありますので、贈与あるいは譲渡により移すこととなるでしょう。

  その際、建物が建っている土地については、お父様名義のまま使用貸借で
  あっても差し支えありません。

  また、「転貸借」する方法も考えられますが、これはご質問者がお父様か
  ら建物を賃借する一方で、その建物を他人へ賃貸する形態です。

  しかし、この場合は適正な賃料をお父様へ支払って建物を借り、それを適
  正な賃料で建物を貸すわけですから、差額の利益部分はそれほど大きくな
  ることはないと思われます。

  仮に、ご質問者に十分な利益を確保するため、お父様から低額で借りた場
  合には贈与等の問題が生じますので、税務的には必ずしも得策とは言えま
  せん。

  したがって、使用貸借によることも、転貸借によることも実際には困難で
  あると考えられ、贈与による税金面あるいは譲渡による資金面などを考慮
  し、所有を移転する形で対策していく必要があります。

  その際には、将来に向けた相続対策を含めて検討し、「所有の移転による
  コスト(税金など)」「収入の移転によるメリット」「相続対策としての
  メリット」など、全体的に捉えていただくと効果的です。

                           《担当:樋口》

※本文で紹介させて頂いた内容は概略となります。
 詳細につきましては税務署または税理士等の専門家にご確認下さい。
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